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初めて3D映画を見てきました。大作でものすごいみたいな宣伝を見ましたが、実際はそこまで大掛かりには見えないです。「ポセイドンアドベンチャー」の舞台をかえたような感じかも。何しろ巨大といっても、洞窟に終始するので……

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サバイバルパニックものによくある設定。
今回は、有能で言うことは正しいけどワンマンすぎる探検家とその息子の話がメインにあって、息子は反発し続ける。その探検家の命知らずな活躍で水中に洞窟が見つかるのは時間の問題。探検家をリーダーに数名が従っている。息子の怠慢を厳しくしかりつける彼に誰かが「もう少し優しくしたら?」というと、「優しくしていたら死ぬだけだ」
これがのちのち現実になっていく。
一方、探検を娯楽にしているらしい出資者が彼女とともに加わる。ところが、嵐がサイクロンにかわり、地底深くにいるご一行は、地上と連絡がとれなくなる。様子を見に上に向かったときにはすでに遅く、猛烈な水が押し寄せ、キャンプを捨てて先に進むしかない。ここまでの展開で2名死亡。途中のミキサー状の穴で出資者の彼女はザイルに髪がからまり、パニックに陥ってザイルを切ってしまう。
この彼女だが、知り合ったのがエベレストだという割には、洞窟の水路を行くしかない場面で、低体温症を防ぐためのウェットスーツを着ることを拒否(わけあり品だけど)、ザイルが命綱だと解りきっている場面でナイフを取り出すし、要するに普通にアマチュアでは? そもそもからまるようなロングヘアは手前でどうにかしとけばいいのにと思ってしまった。落下の仕方も美しくなく(そりゃ、パニック映画だから仕方ない)、可哀想という感じも受けなかった。それより、太り気味のヒゲのおじさんが潜水病が悪化して、自ら姿を消して死んでしまうシーンのほうがよほど残念だった。

探検家が時々口にする詩というのがあって、息子はそれは父が勝手に口ずさんでいるだけだと批判的に眺めているんだけど、実は母親(つまり探険家の奥さん)が愛した詩がそれだったとわかる。生存者が減ってしまって、父と子で、どうにか穴をよじのぼる場面です。
これがね、ワタシのごひいきのコールリッジの「クブラ・カーン」の一節なわけですよ。イメージの壮大、常識の枠を突き抜けたような表現の華麗、そして舞台が、遠い大陸の帝王(フビライ・ハーンのことだから)の城と、最高です。
映画では探検家息子が「ぶっとんだ詩だな」と言うんだけど、「奴はヤクをやっていたからな」と、父の台詞。たしかにそうだろうけど、この場面で言うからツボでした(大笑い)

全体は真面目な脱出劇ですね。最後も予想通りではあったけど。
監督が、洞窟探検の先に海があるという冒険の設定に、コールリッジの詩のイメージを重ねたかったのは明白です。が、CGとセットまみれの洞窟パニックと比較して、やはり詩のほうがはるかに上。映像は、3Dだからどうってこともなく、メガネが重くて、妙に立体感がある場面で気分が悪くなりかけました。自然相手のリアルなアドベンチャーを描くなら、ちょっと時間も人物描写も足りない感じ。全5回のドラマシリーズにリメイクしてほしい。



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